一緒のくま

 

結婚してはじめてのクリスマスプレゼントは、シュタイフのくまだった。テディベアを扱うお店も少ない頃2人で出かけた下北沢。そのころは駅の階段にいろんな店のショーケースがあってこのくまがそこに飾ってあった。すぐにお店に行き同じタイプのくまをいくつか見せてもらったけれどどうも気に入らない。すると店長さん(男)は「ちょっと待っててくださいね」と店を留守にして駅まで走って持ってきてくれた。「やっぱりテディベアはですよね」と言いながら丁寧にブラシをかけシュタイフの箱に入れながらすごく楽しそうだった。もう30年以上一緒のくま。